2019-06-21 : Diary

庭における蒔き苔について(播種編)

庭園において苔を計画する場合は生育しているものを使用することが一般的であると思います。

しかしながら、一部が悪くなってしまった場合など播種による方法で補修も行います。

苔は一般的に生育スピードが遅く、好適な環境下でないと種からの生育は難しいところがあるので、生育

したものを使うのが普通なのですが種から育てる際の注意点などを含めて長期的な視点でレポートしていこうと

思います。

現場は山梨県甲府市となります。方角は東向きで西日の影響は受けず風通りの良い場所となります。

2019/6/9にスナゴケ・ハイゴケ・ヒロハツヤゴケの3種を同量混合して播種しています。目土として

山砂を軽く撒いています。

播種にあたり重要な点はできるだけ鮮度の良い種苔を使うということです。採取から1~2ヶ月くらいでしたら

発芽率はそれ程下がらない傾向がありますがそれ以上に時間が経過した種苔は発芽率が徐々に下がっていきます。

また、暑い場所で管理されていたりする場合も発芽率が下がります。もう一点は種をあまり細かく粉砕しないこと

です。5㎜程度に留めておくのが良いと思います。

目土のみでは種苔が流亡してしまうので、抑え込みと湿度安定を目的として遮光ネットを敷設します。

今回は遮光ネットと根巻用の麻シートの2種類で行います。現場で発芽させる場合はこのネットの敷設は必須です。

日常の管理で重要な点は、潅水は定期的に必ず行うということです。乾燥時には苔は成長しません、できるだけ

湿潤状態をキープし再生芽の発芽を促します。過去に植物ホルモンのジベレリン・サイトカイニンなどを用いて発芽期間を短縮したり成長を促進できないか試験を行ったことがありますが、良好な結果は得られませんでした。この分野についてはまだ検討の余地はあるとは思いますが現状では良い環境をどれだけキープできるかが重要だと思います。また、播種の時期についは冬季は必ず避けてください。凡そ15℃以下では発芽は期待できません。

 

今後、定期的に生育のレポートを行っていきます。

 

 

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